犬の十字靭帯断裂に対する手術法であるTPLOとTTAについて、その原理・適応対象・回復期間を比較し、どちらの手術がわが子に適しているかをまとめました。

| 項目 | TPLO | TTA |
|---|---|---|
| 手術の原理 | 脛骨の上面を回転させて傾きを平坦にします | 脛骨の前部を切骨して脛骨粗面を前方へ前進させ、スペーサー(ケージ)と特殊なプレートで固定します |
| 適した対象 | 体重15kg以上で手術的安定化が明確に推奨され、大型犬でも選択されます(獣医師の評価が必要) | 体重・膝の状態に応じて執刀する獣医師が適合性を判断します |
| 脛骨角度(TPA) | レントゲンで脛骨角度を測定し、獣医師が総合的に判断します | レントゲンで脛骨角度を測定し、獣医師が総合的に判断します |
| 手術の難易度 | 骨を切骨する整形外科手術のため専門医の執刀が推奨されます | 骨を切骨する整形外科手術のため専門医の執刀が推奨されます |
| 回復期間 | 6〜8週以上の活動制限が必須 | 6〜8週以上の活動制限が必須 |
| 再断裂・合併症 | 関節炎などの合併症が生じることがあり獣医師の評価が必要です | 関節炎などの合併症が生じることがあり獣医師の評価が必要です |
体重・角度・活動量に応じて獣医師が最終決定します

手術前に必ず確認しておきたいこと
手術方法は体重だけで決めるものではありません。X線検査で測定した脛骨高平部角度(TPA)、反対側の膝の状態、半月板損傷の有無、年齢、心臓や腎臓の機能などを総合的に評価する必要があります。同じ病院でも執刀医によって得意とする手術法が異なるため、両方の手術経験を持つ整形外科専門医と相談した上で最終決定するのが安全です。

このような兆候が見られたら、再手術の相談をお勧めします。
手術後の回復期でも、突然足を上げて歩いたり、手術部位が腫れて熱感があったり、食欲低下とともに跛行が再び悪化したりする場合は、ネジの緩み、感染症、半月板の二次損傷の可能性が考えられます。このような兆候が24時間以上続く場合は、直ちに手術を担当した病院に連絡して再診を受けてください。

タイのコンケン大学で獣医学を専攻した獣医師で、米国ノースカロライナ州立大学のIVSAプログラムを修了しました。動物病院での臨床経験をもとにペットヘルスケア分野で活動しており、飼い主と獣医師をつなぐデジタル診療環境の構築に取り組んでいます。
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[1] Textbook of Veterinary Orthopaedic Surgery, Chapter on Cranial Cruciate Ligament Disease
[2] 100 Top Consultations in Small Animal General Practice, Ch.49 Cranial cruciate ligament insufficiency, Martin Owen
[3] Small Animal Cytologic Diagnosis Canine and Feline Disease, 2nd Edition
[4] The Dog Care Handbook, Things I Wish My Vet Had Told Me