犬の心室中隔欠損症は、心臓の心室の間に穴が開くことで血液の流れが異常になる先天性の心臓病です。保護者の皆様にご理解いただきたい重要な情報をまとめました。



すぐに動物病院を受診すべきサイン
犬が突然息切れをしたり、口元が青ざめたり、倒れたりする場合は、心不全が進行しているサインです。命に関わる可能性があるため、直ちに救急病院を受診してください。
| 項目 | 軽症 | 中等度 | 重症 |
|---|---|---|---|
| 欠損の大きさ | 小さく制限的な欠損(大動脈弁輪よりかなり小さい) | 中程度の大きさの欠損 | 大動脈弁輪に匹敵する大きな欠損 |
| 主な症状 | 心雑音のみ聞こえ症状はなし | 散歩後の息切れ、疲労感 | 安静時にも息切れ、咳、チアノーゼ・失神 |
| 治療の要否 | 定期観察のみで対応可能 | 左心不全の徴候があれば薬物治療を検討 | 薬物治療および外科的修復を検討 |
欠損の大きさは通常、大動脈弁輪径と比較して評価し、個体差があるため、正確な判断には獣医師の心臓超音波診断が重要です。



注意が必要な犬種と状況
キースホンドのように遺伝的要因が報告されている犬種があり、大型犬でもその傾向があることが知られています。特定の犬種での発症傾向はまだ明確に確立されていませんが、遺伝的要因が疑われる場合は、犬に遺伝する可能性を考慮して繁殖を慎重に検討することが望ましいです。また、欠損が大きい場合は心臓への負担や合併症のリスクが高まるため、ワクチン接種や麻酔が必要な処置については事前に獣医師と相談して決定し、定期的に心臓の状態をチェックしましょう。

タイのコンケン大学で獣医学を専攻した獣医師で、米国ノースカロライナ州立大学のIVSAプログラムを修了しました。動物病院での臨床経験をもとにペットヘルスケア分野で活動しており、飼い主と獣医師をつなぐデジタル診療環境の構築に取り組んでいます。
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[1] Textbook of Cardiovascular Medicine in Dogs and Cats, 2020, Chapter 7: Congenital Heart Diseases
[2] Small Animal Critical Care Medicine, 3rd Ed, 2021, Section on Congenital Cardiac Defects
[3] American College of Veterinary Internal Medicine (ACVIM) Consensus Statement on Congenital Heart Disease in Dogs, 2019