糖尿病のペットに家庭で安全にインスリン注射を行う方法と、保管・注意事項を獣医学の教科書に基づいてまとめました。

| 項目 | レンテ(Vetsulin) | PZI | グラルギン(Lantus) |
|---|---|---|---|
| 主な対象 | 犬・猫 | 犬・猫 | 犬・猫 |
| 作用の持続 | 約8〜24時間 | 約6〜28時間 | 24時間超(>24時間) |
| 投与頻度 | 1日1〜2回 | 1日1〜2回 | 1日1〜2回 |
| 保管 | 冷蔵2〜8℃ | 冷蔵2〜8℃ | 冷蔵2〜8℃ |
実際の処方と用量は必ず担当獣医師の指示に従ってください。

絶対に避けるべき失敗
インスリンを冷凍庫に入れたり、暑い車内に放置したり、賞味期限が切れた製品を使用すると、効果が失われます。注射直前には必ず用量を二度確認し、すでに投与したかどうかが不明な場合は、絶対に追加で投与しないでください。重複投与は致命的な低血糖を引き起こす可能性があります。食事を拒否した日は、獣医師の指示なしに従来の用量をそのまま投与せず、まず電話相談を受けてください。

定期的な血糖値検査は必須です。
『救急・集中治療獣医学』の教科書によりますと、糖尿病の患者様において持続的な高血糖が見られる場合は、必ず原因の評価が必要です。自宅でインスリンの投与を適切に行っている場合でも、臨床状態に応じて1週間から4週間ごとに病院で血糖曲線検査(1日を通じて血糖値がどのように変動するかを調べる検査)を受け、インスリンの用量を正確に調整する必要があります。用量の調整が必要な場合は、1週間以内に再検査が必要になることがあります。一方、血糖値が良好にコントロールされている場合は、4週間ごとに再評価を行うことがガイドラインで示されています。家庭用血糖測定器も役に立ちますが、獣医師による定期的な評価に代わるものではありません。

タイのコンケン大学で獣医学を専攻した獣医師で、米国ノースカロライナ州立大学のIVSAプログラムを修了しました。動物病院での臨床経験をもとにペットヘルスケア分野で活動しており、飼い主と獣医師をつなぐデジタル診療環境の構築に取り組んでいます。
シェア
[1] Plumb's Veterinary Drug Handbook, 10th Ed — Insulin chapter
[2] Handbook of Veterinary Pharmacology — III. Hormones and Agents Affecting Endocrine Function, Ch.12
[3] Advanced Monitoring for Small Animal Emergency and Critical Care, 2nd Ed — Hyperglycemia management