免疫蛍光抗体検査(IFA)は、犬や猫の皮膚の自己免疫疾患や一部の感染症を確定診断する際に用いられる精密な免疫検査です。検査の原理から結果の解釈、注意点まで、飼い主さんが知っておくべき重要なポイントをまとめました。

| 項目 | 直接法IFA | 間接法IFA |
|---|---|---|
| 検査試料 | 皮膚・粘膜組織の生検 | 血液(血清) |
| 主な用途 | 自己抗体の直接確認 | 自己抗体の保有・力価の測定 |
| 代表的な疾患 | 天疱瘡、紅斑性狼瘡 | 自己免疫疾患のスクリーニング |
| 採取の負担 | 局所麻酔後に生検 | 採血のみで可能 |
| 結果までの所要 | 約7~14日 | 約5~10日 |
診断ラボや病院の状況によって、所要期間は異なる場合があります。

検査前に必ず確認すべきポイント
生検前には、可能であれば高用量のステロイドや免疫抑制剤の服用を減らすことが、正確な結果を得るために役立ちます。減量期間と方法は、薬の種類・投与期間・愛犬・愛猫の現在の状態によって異なりますので、具体的な調整計画は必ず獣医師と相談して決定してください。すでに長期間服用している場合は、獣医師が愛犬・愛猫の状態に合わせて調整計画を立てます。保護者が勝手に薬を中止すると、既存の疾患が悪化する可能性があるため、絶対にしないでください。採取部位は縫合後、なめたり引っ掻いたりしないように、1〜2週間エリザベスカラーを着用し、処方された抗生物質・消炎剤を時間通りに与えてください。

検査後のケアのポイント
生検部位は清潔で乾燥した状態を保ち、感染を防いでください。処方された抗生物質や消炎剤は、症状が改善しても必ず最後まで服用し、耐性菌のリスクを減らしましょう。皮膚の自己免疫疾患と確定診断された場合は、長期的な管理が必要なことが多いため、獣医師が指示した再検査の日程と投薬スケジュールを確実に守ることが最も重要です。

タイのコンケン大学で獣医学を専攻した獣医師で、米国ノースカロライナ州立大学のIVSAプログラムを修了しました。動物病院での臨床経験をもとにペットヘルスケア分野で活動しており、飼い主と獣医師をつなぐデジタル診療環境の構築に取り組んでいます。
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[1] Tizard, I.R., Veterinary Immunology, 11th Edition, Elsevier, 2022
[2] Miller, W.H., Griffin, C.E., Campbell, K.L., Muller & Kirk's Small Animal Dermatology, 7th Edition, 2013
[3] Olivry, T. et al., A review of autoimmune skin diseases in domestic animals, Veterinary Dermatology, 2018