子犬の膝蓋骨脱臼は1〜4段階に分類され、段階によって治療方針が全く異なります。各グレードの症状、原因、治療選択基準を獣医学の教科書に基づいてまとめました。

| 段階 | 膝蓋骨の状態 | 日常生活での症状 | 治療方針 |
|---|---|---|---|
| 1段階 | 手で押すと脱臼し、手を離すと自動的に元に戻る | ほぼなし | 体重管理+定期検診 |
| 2段階 | 膝の屈伸時に自然に脱臼するが、手で元に戻せる | 間欠的な脚の上げ癖 | 生活管理+獣医師との相談 |
| 3段階 | 普段は脱臼した状態だが、手で一時的に元に戻せる | 頻繁な跛行(ふらつき) | 手術を推奨 |
| 4段階 | 常に脱臼しており、元に戻せない | 歩行障害+脚の変形 | 手術が必須 |

このような変化が見られる場合、グレードが上昇している可能性があります。
以前はたまに足を上げることがあった子が、跛行の頻度が目立って増加したり、散歩の後によく後ろ足に力が抜ける様子が見られる場合は、病状が進行しているサインです。膝蓋骨脱臼を放置すると、前十字靭帯断裂や変性性関節炎へとつながる可能性があります。変化を感じた場合は、必ず獣医師による再診を受けてください。


小型犬の飼い主さんは特に注意が必要です
ポメラニアン、マルチーズ、チワワ、ヨークシャー・テリア、トイ・プードルなどの小型犬は、先天性に膝蓋骨脱臼の発生率が高い傾向があります。症状がなくても、1歳以降の定期的な健康診断で膝蓋骨の状態も併せてチェックしてもらうことをおすすめします。早期発見ほど、生活管理だけで悪化を防げる可能性が高まります。膝蓋骨脱臼の症状について詳しく知りたい方は、「膝蓋骨脱臼の症状ガイド」をご覧ください。

タイのコンケン大学で獣医学を専攻した獣医師で、米国ノースカロライナ州立大学のIVSAプログラムを修了しました。動物病院での臨床経験をもとにペットヘルスケア分野で活動しており、飼い主と獣医師をつなぐデジタル診療環境の構築に取り組んでいます。
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[1] Clinical Medicine of the Dog and Cat, 4th Ed — Patella Luxation: pathophysiology, grading system, surgical options
[2] Textbook of Veterinary Orthopaedic Surgery — Chapter 11: Patellar Luxation, trochlear groove deepening, tibial tuberosity transposition
[3] 100 Top Consultations in Small Animal General Practice — Patellar luxation: clinical presentation and management
[4] The Dog Care Handbook: Things I Wish My Vet Had Told Me — Knee joint injuries, patellar luxation