犬の交配適期は、発情2期(発情期)の排卵日の前後2~3日です。外陰部の状態、出血の変化、プロゲステロン検査によって正確に判断できます。

| 項目 | 発情前期 | 発情期 | 発情後期 | 無発情期 |
|---|---|---|---|---|
| 期間 | 約7~9日 | 約7~10日 | 約2か月 | 3~4か月 |
| 外陰部の状態 | 腫れて硬い | 柔らかく弾力が低下 | 徐々に元に戻る | 平常の状態 |
| 出血の様子 | 鮮紅色の血液 | 量が減り薄いピンク色に淡くなる | 徐々に止まる | なし |
| 交配の可否 | 不可 | 可能(適期) | 不可 | 不可 |
| オスの反応 | 関心はあるが拒否される | 積極的に受け入れる | 拒否 | 無関心 |
個体差があるため、正確な判断には獣医師の検査が必要です

交配前に必ず確認すべきこと
初回の発情期(生後7~9ヶ月頃)には、交配を絶対に避けてください。この時期の雌犬は身体的・精神的にも未熟なため、妊娠や出産に伴う合併症のリスクが高まります。一般的には、2~3回目の発情期(生後18ヶ月以降)が適当とされています。また、交配前には必ずブルセラ症(Brucella canis)の検査、遺伝性疾患の検査、そして健康診断を受けてください。心臓病や股関節形成不全などの遺伝性疾患を持つ個体については、交配をお勧めしません。

交配を推奨しない場合
すべての犬が交配に適しているわけではありません。以下の場合は、必ず獣医師と相談した上で交配の可否を慎重に判断してください。第一に、2歳未満または7歳以上の高齢である場合。第二に、心臓・腎臓・内分泌疾患を患っている場合。第三に、膝蓋骨脱臼や股関節形成不全などの遺伝性骨格疾患がある場合。第四に、過去の分娩で難産や帝王切開の既往がある場合。第五に、小型犬で骨盤が狭い個体である場合。無理な交配は、母犬と犬の双方にとって危険を伴います。

タイのコンケン大学で獣医学を専攻した獣医師で、米国ノースカロライナ州立大学のIVSAプログラムを修了しました。動物病院での臨床経験をもとにペットヘルスケア分野で活動しており、飼い主と獣医師をつなぐデジタル診療環境の構築に取り組んでいます。
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[1] Feldman EC, Nelson RW. Canine and Feline Endocrinology and Reproduction, 4th ed. Saunders, 2015
[2] Johnston SD, Root Kustritz MV, Olson PN. Canine and Feline Theriogenology. Saunders, 2001
[3] Concannon PW. Reproductive cycles of the domestic bitch. Animal Reproduction Science, 2011