犬の血糖値を自宅で正確に測定するには、動物専用として検証された血糖計と標準化された測定手順が必要です。機器の比較、採血部位と手順、正常範囲、緊急時のサインまで、獣医内科学の教科書に基づいてまとめました。

| 項目 | アルファトラック3(動物専用) | ヒト用の一般的な血糖測定器 | 持続血糖モニタリング(CGM) |
|---|---|---|---|
| 犬の血糖の正確度 | 検証済み(補正コード内蔵) | 機種ごとに差が大きい | 検証済み(リアルタイムの推移) |
| 1回の採血量 | 0.3μL(一滴) | 0.5~1μL | センサー装着後は採血不要 |
| 測定頻度 | 必要時に随時 | 必要時に随時 | 5~15分ごとに自動 |
| 飼い主の難易度 | 普通 | 普通 | 初期の装着のみ難しい |
| 測定1回あたりの費用 | 試験紙1枚 約100円 | 試験紙1枚 約100円 | センサー1個 約6,000円〜8,000円/2週間 |
| おすすめの状況 | 日常のモニタリング・血糖曲線検査 | コスト削減を優先 | 重症・管理が難しいケース |
機器の価格・試験紙の単価は時点や販売店によって異なるため、購入前の確認が必要です。

犬の血糖値の正常範囲はどのくらいでしょうか?
空腹時の犬の正常な血糖値は、おおよそ70〜120mg/dLです。70mg/dLを下回る場合は低血糖を疑う必要がありますし、獣医師が設定した目標範囲を継続的に大きく上回る高血糖が繰り返される場合は、インスリンの調整が必要になります。ただし、血糖計は機種によって測定値に差が出ることがあるため、単一の数値よりも獣医師が処方した「目標範囲」を基準として判断するのが最も安全です。最初の1ヶ月は、毎回同じ時間帯に測定して、愛犬の普段の変動幅を事前に把握しておけば、異常の兆候をより早く察知できます。

このような数値の場合は、直ちに24時間対応の動物病院へお越しください。
けいれん、意識の低下、12時間以上の食欲不振を伴い、血糖値が50mg/dL未満または400mg/dL以上と測定された場合は、緊急事態です。糖尿病性ケトアシドーシスなどの深刻な合併症が進行している可能性があります。原因を推測するよりも、搬送中の保温と水分補給に集中し、最後のインスリン投与時間と測定値を記録して、そのまま救急外来に引き継いでください。

タイのコンケン大学で獣医学を専攻した獣医師で、米国ノースカロライナ州立大学のIVSAプログラムを修了しました。動物病院での臨床経験をもとにペットヘルスケア分野で活動しており、飼い主と獣医師をつなぐデジタル診療環境の構築に取り組んでいます。
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[1] Ettinger SJ, Feldman EC, Côté E. Textbook of Veterinary Internal Medicine, 8th Edition, Elsevier, 2017 — Canine Diabetes Mellitus chapter
[2] Reineke EL. Blood Glucose Monitoring and Glycemic Control. In: Advanced Monitoring for Small Animal Emergency and Critical Care, 2nd Edition
[3] Rand J, Gottlieb SA. Feline diabetes mellitus (glucometer calibration & home blood glucose curve methodology). In: The Cat, Clinical Medicine and Management, 2nd Edition
[4] Moretti S, Tschuor F, Osto M, et al. Evaluation of a novel real-time continuous glucose-monitoring system. J Vet Intern Med. 2010;24:120