犬の鼻が乾燥するのは、大半が正常な生理現象です。しかし、ひび割れや滲出液、かさぶたが伴う場合は、免疫疾患や皮膚疾患の兆候である可能性があります。


| 項目 | 正常(見守ってOK) | 異常(病院で確認が必要) |
|---|---|---|
| 表面の状態 | なめらかで柔らかい | ひび割れて荒れている |
| 持続時間 | 数時間以内に回復 | 2~3日以上続く |
| 色 | 普段の色を保つ | 退色・赤み・黒く変色 |
| 伴う症状 | なし | かさぶた・浸出液・かゆみ・出血 |
| コンディション | 普段と同じ | 食欲低下・無気力 |
一つ二つの項目が「異常」に当てはまる場合は、病院で皮膚・免疫の状態を確認してみてください。
このような兆候が見られたら、すぐに動物病院へお越しください。
鼻の先がひび割れて出血したり、滲出液や膿、厚い痂皮(かさぶた)ができている場合は、単なる乾燥ではありません。自己免疫疾患である円板状紅斑性ループス(DLE)、天疱瘡、鼻の皮膚炎などが考えられます。また、鼻の色がピンクから黒へ、あるいは黒からピンクへ急速に変化する場合は、免疫異常のサインです。24~48時間以内に動物病院の皮膚科を受診することをお勧めします。

免疫力が弱い品種は特に注意が必要です
ボーダー・コリーやジャーマン・シェパードなどの一部の犬種では、天疱瘡のような自己免疫性皮膚疾患が比較的よく報告されています。特にコリー系では、日光によって悪化する円板状紅斑性ループス(DLE)、いわゆる「コリー鼻」のような変化が生じる可能性があります。そのため、夏場は犬用の紫外線対策を徹底するとともに、鼻の状態を定期的に写真で記録しておけば、変化を早期に発見しやすくなります。色素や表面の変化については、スマートフォンで月に1回撮影し、比較することをおすすめします。

タイのコンケン大学で獣医学を専攻した獣医師で、米国ノースカロライナ州立大学のIVSAプログラムを修了しました。動物病院での臨床経験をもとにペットヘルスケア分野で活動しており、飼い主と獣医師をつなぐデジタル診療環境の構築に取り組んでいます。
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[1] Miller, Griffin, Campbell, Muller and Kirk's Small Animal Dermatology, 7th Ed, Chapter: Nasal Planum Disorders
[2] Ettinger's Textbook of Veterinary Internal Medicine, 8th Ed, Chapter: Disorders of the Nasal Planum
[3] BSAVA Manual of Canine and Feline Dermatology, 3rd Ed