猫のクリック器トレーニングの原理、始め方のステップ、ご褒美のタイミング、失敗の原因など、飼い主さんが自宅で実践できる基礎ガイドをまとめました。

| 用意するもの | 説明 | 代替可能 |
|---|---|---|
| クリッカー | 一定の「カチッ」という音が出る道具 | ボールペンのクリック音、舌打ちの音 |
| 高価値のおやつ | 普段の餌とは違う特別なもの | フリーズドライの鶏むね肉、少量のマグロ |
| ターゲットスティック | 鼻でタッチさせるための棒 | 箸、スプーンの柄 |
| 静かな場所 | 他のペットがいない部屋 | 寝室、リビングの一角 |

訓練中に絶対にやってはいけないこと
クリック音を鳴らした後に必ずご褒美のオヤツを与えないと、「チッ」という音が報酬の合図であることを猫は忘れてしまいます。うっかり間違えて押してしまった場合でも、音とご褒美の結びつきを維持するためには必ずオヤツをあげてください。また、ターゲットスティックを使用する際は、スティックを持っている手ではなく、反対の手でクリック器を持って操作しましょう。スティックを持っている手でクリックすると、振動がスティックを通じて伝わり、猫の鼻先に触れたときに電気ショックのような不快な感覚を与えてしまい、クリック器やその後のトレーニング自体を嫌がる原因になる可能性があります。トレーニングがうまくいかないからといって猫を叱ったり、無理やり姿勢を矯正したりすると、猫の恐怖心や不安が高まり、クリック器だけでなく飼い主との他のトレーニングまで拒否するようになる恐れがあります。

トレーニングがうまくいかないときのチェックポイント
猫が反応しない場合、その原因は主に三つ考えられます。一つ目は、トレーニングの時間が長すぎるということです。集中力が切れる前に短く区切り、回数を増やすのが効果的です。二つ目は、ご褒美の魅力が足りないことです。恐怖や集中力散漫さを克服できるほど魅力的なご褒美が必要ですので、普段のドライフードではなく、フリーズドライの鶏むね肉など、高価値のご褒美に切り替えてみてください。食べることが好きな猫がご褒美を拒否する場合は、緊張しているサインですので、ペースを落として進めましょう。三つ目は、環境が雑多であることです。他のペット、テレビの音、見知らぬ人がいない静かな部屋で、やり直してください。

タイのコンケン大学で獣医学を専攻した獣医師で、米国ノースカロライナ州立大学のIVSAプログラムを修了しました。動物病院での臨床経験をもとにペットヘルスケア分野で活動しており、飼い主と獣医師をつなぐデジタル診療環境の構築に取り組んでいます。
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[1] The Cat, Clinical Medicine and Management, 2nd Edition — Behavior and Training Chapter
[2] A Professional's Guide to Feline Behaviour: Understanding, Improving and Resolving Problems
[3] AAFP (2024) '2024 AAFP indoor/outdoor lifestyle position statement', Journal of Feline Medicine and Surgery, 26(2)