猫の関節炎は高齢猫に非常に多く見られますが、飼い主さんが気づきにくいのが特徴です。ここでは、関節炎の代表的な症状や家庭でのケア方法、治療法について、獣医学の教科書を根拠にまとめました。


| 部位 | 特徴 | 観察ポイント |
|---|---|---|
| 肘 | 猫でよく報告される発症部位 | 前足を引きずる、前足が外側に広がる |
| 膝 | 他の関節の異常と併発することがある | 後ろ足を引きずる、座った状態から立ち上がるのが難しい |
| 股関節 | 運動制限が顕著 | ジャンプ力の低下、後ろ足の筋肉減少 |
| 脊柱(腰) | 高齢猫では腰部(腰椎)の痛みがよく見られる | 背中を触られるのを嫌がる、体を曲げるのが難しい |
このような場合は、すぐに動物病院へお越しください。
猫が突然、足を全く着けられなくなったり、触ると激しく痛みを訴えて鳴いたり、関節部分が目立って腫れている場合は、すぐに動物病院を受診してください。単なる関節炎ではなく、骨折や他の疾患の可能性があります。特に、突然後ろ足が使えなくなった場合は血栓症の疑いがあり、緊急事態です。


腎臓疾患のある猫は特に注意が必要です。
高齢の猫は、関節炎と慢性腎臓病を併発しているケースが多く見られます。関節炎の治療に用いられる非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)は腎臓から排泄されるため、腎臓に負担をかける可能性があります。そのため、腎機能が低下している猫には、薬の種類・用量・投与間隔を慎重に調整する必要があります。定期的な血液検査で腎機能をモニタリングしながら治療を進めることが重要です。

タイのコンケン大学で獣医学を専攻した獣医師で、米国ノースカロライナ州立大学のIVSAプログラムを修了しました。動物病院での臨床経験をもとにペットヘルスケア分野で活動しており、飼い主と獣医師をつなぐデジタル診療環境の構築に取り組んでいます。
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[1] The Cat, Clinical Medicine and Management, 2nd Edition — Chapter 47: Senior Cat Health Care (DJD)
[2] The Cat, Clinical Medicine and Management, 2nd Edition — Chronic Kidney Disease and Degenerative Joint Disease (Sarah Caney)
[3] Textbook of Veterinary Orthopaedic Surgery — Chapter 12: Osteoarthritis