ボディハンドリングは、犬が足や耳、口など全身を触られても落ち着いて受け入れられるように慣れさせる基本的なトレーニングです。病院での診察やトリミング、緊急時への対応力を大幅に高めてくれます。


トレーニングの前に必ず確認してください
愛犬が特定の部位に触れた際に、避けたり、縮こまったり、唇を引くようなサインを見せた場合は、すでに痛みや不快感を抱えている可能性があります。関節炎、外耳炎、皮膚炎、歯周病などが隠れていることもあるため、トレーニングを開始する前にまず健康診断を受けることをお勧めします。痛みがある状態で無理に触れさせると、かえって恐怖反応が学習されてしまうことがあります。
| 項目 | 易しい | 中間 | 難しい |
|---|---|---|---|
| 部位 | 首・背中・肩 | 耳・お腹・尻尾 | 足・口・爪 |
| 推奨開始時期 | 初日から | 3〜5日目 | 1〜2週目 |
| 1回の目標時間 | 10〜15秒 | 5〜10秒 | 2〜5秒 |
| 必須の道具 | おやつ | おやつ+柔らかいタオル | おやつ+舐めるマット |
表は健康な成犬・犬を基準としており、恐怖・攻撃性がある子は専門家に相談してから進めてください。

このようなサインが見られたら、トレーニングを中断してください。
トレーニング中に唸り声・唇を引く・歯を見せる・体が硬直する・尾を巻く・頻繁なあくびなどの兆候が見られたら、すぐに中断してください。これらは犬が不快や恐怖を感じているという警告サインです。サインを無視して続けると噛みつき事故につながり、トレーニングそのものがトラウマとして残ってしまいます。攻撃性が繰り返し見られる場合は、行動専門の獣医師への相談をお勧めします。

タイのコンケン大学で獣医学を専攻した獣医師で、米国ノースカロライナ州立大学のIVSAプログラムを修了しました。動物病院での臨床経験をもとにペットヘルスケア分野で活動しており、飼い主と獣医師をつなぐデジタル診療環境の構築に取り組んでいます。
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[1] Shaw, J. & Martin, D., Canine and Feline Behavior for Veterinary Technicians and Nurses, 2nd ed. (Wiley Blackwell, 2023)
[2] Yin, S., Low Stress Handling, Restraint and Behavior Modification of Dogs and Cats (CattleDog Publishing, 2009)
[3] Lomb, J., Mauger, A., von Keyserlingk, M.A.G., & Weary, D.M. (2021). Effects of positive reinforcement training on handling responses. Applied Animal Behaviour Science