犬の精巣腫瘍は、去勢手術を受けていない老齢のオス犬に多い生殖器の腫瘍です。早期発見と去勢手術が、予防と治療の鍵となります。


このような兆候が見られたら、すぐに動物病院へお越しください。
次のような症状が見られた場合は、24時間以内に動物病院を受診する必要があります。 - 片方の睾丸が目立って大きくなったり、硬くなっている場合 - 左右の睾丸の大きさに明らかな差がある場合 - 背中、わき腹、太ももの毛が左右対称に抜けている場合 - 雄犬なのに乳腺が腫れ、乳首が大きくなっている場合 - 皮膚が黒ずんだり、かゆがっている場合 - 食欲低下、元気のなさ、貧血の症状が伴っている場合 特に女性化症状が伴う場合は、セルトリ細胞腫が骨髄抑制を引き起こす可能性があるため、緊急の評価が必要です。
| 項目 | セルトリ細胞腫 | 間質細胞腫 | セミノーマ(精上皮腫) |
|---|---|---|---|
| ホルモン異常 | 女性化症状が顕著 | ほとんどない | まれにある |
| 潜在精巣との関連性 | 非常に高い | 低い | 高い |
| 転移リスク | 低い(一部にリスク) | 非常に低い | 低い |
| 治療後の予後 | 良好 | 非常に良好 | 良好 |
| 代表的な症状 | 対称性の脱毛・乳腺の発達 | 症状はほとんどない | 精巣の腫大 |

予防と再発の防止
精巣腫瘍は、去勢手術で100%予防できるほぼ唯一の腫瘍です。 - 繁殖の予定がない場合は、6〜12ヶ月齢での去勢を推奨します - 隠れ睾丸が確認された場合は、発見次第腹腔内の睾丸を切除する必要があります - 7歳以上の未去勢オス犬は、毎年の健康診断で睾丸の触診が必須です - 両側切除後は再発リスクがほぼないため、定期的な血液検査を維持するだけで十分です 去勢は精巣腫瘍だけでなく、前立腺疾患や肛門周囲腫瘍の予防にも役立ちます。

タイのコンケン大学で獣医学を専攻した獣医師で、米国ノースカロライナ州立大学のIVSAプログラムを修了しました。動物病院での臨床経験をもとにペットヘルスケア分野で活動しており、飼い主と獣医師をつなぐデジタル診療環境の構築に取り組んでいます。
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[1] Withrow, S.J., Vail, D.M., Page, R.L., Withrow and MacEwen's Small Animal Clinical Oncology, 6th Ed, 2020
[2] Kustritz, M.V.R., Determining the optimal age for gonadectomy of dogs and cats, JAVMA, 2007
[3] Kessler, M., Small Animal Oncology, Veterinary Surgical Oncology 2nd Ed, 2022