犬の胸腔水腫は、胸腔内に過剰な液体がたまり呼吸困難を引き起こす疾患で、原因としては心臓病、肺疾患、感染症、がんなどが挙げられます。早期発見と正確な診断が治療の鍵となります。



すぐに動物病院を受診する必要がある場合
犬が息切れをしたり、口を開けたまま呼吸する状態が持続する場合は、すぐに動物病院を受診してください。唇や舌が青紫色に変色したり、倒れそうになるような状態であれば、緊急事態です。胸水は呼吸を妨げる可能性があるため、迅速な診断と治療が命を救うために重要です。



再発の予防と品種ごとの注意点
胸腔内の液溜まり(胸水)は、原因となる疾患によって再発する可能性があります。特にアフガンハウンド、シェットランド・シープドッグ、柴犬では比較的多く報告されています。また、先天性の心臓奇形を持つ犬種では、右心不全による胸水発症のリスクがあります。イングリッシュ・ブルドッグとボクサーは肺動脈弁狭窄症を、マスティフ、サモエド、ミニチュア・シュナウザー、ウェスト・ハイランド・ホワイト・テリアも肺動脈弁狭窄症を、ラブラドール・レトリバーは三尖弁形成異常の傾向があります。定期的な心臓検査と健康管理が重要です。薬物投与中に異常な症状が見られた場合は、すぐに獣医師にご相談ください。

タイのコンケン大学で獣医学を専攻した獣医師で、米国ノースカロライナ州立大学のIVSAプログラムを修了しました。動物病院での臨床経験をもとにペットヘルスケア分野で活動しており、飼い主と獣医師をつなぐデジタル診療環境の構築に取り組んでいます。
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[1] Evans, H.E. (1993). The respiratory system. In Miller’s Anatomy of the Dog, 3rd edition, pp. 463–493.
[2] Plumb's Drug Handbook for Dogs and Cats, 2023 Edition. Veterinary Pharmacology Press.
[3] Feldman, B.F., Nelson, R.W., & Reusch, C.E. (2013). Schalm's Veterinary Hematology, 6th Edition. Wiley-Blackwell.