猫が突然元気を失い、動かなくなる場合、脳や神経系の異常から全身性の疾患まで、さまざまな原因が考えられます。症状の持続時間や併発する他の症状から、緊急性を正確に判断する方法をご紹介します。

| 項目 | 1段階 | 2段階 | 3段階 | 4段階 |
|---|---|---|---|---|
| 症状の基準 | 食事だけを少し拒否し、それ以外は普段と変わらない | 活動の低下と食欲低下が一緒に続く | 無気力が普段より長く続く、または嘔吐・下痢を伴う | 発作・ふらつき・意識低下を伴う |
| 緊急度 | 低い | 中程度 | 高い | 救急 |
| 推奨行動 | 家で観察・水分補給 | 当日中に動物病院を予約 | 今日中に病院を受診 | 直ちに救急動物病院へ |
時間よりも随伴症状の方が重要な判断基準です。段階の判断が難しいときは、上位の段階とみなして行動する方が安全です

すぐに緊急動物病院へ——このサインが見えたら、待たずに行動してください。
発作やけいれんが止まらず続いている/体が片側に傾いたり倒れている/目が一方へ向かって絶えず震えている(眼球振盪)/口から泡が出ている、またはよだれを大量に垂らしている/尿が出ない、または血が混じって出ている/呼びかけても反応がなく、意識がもうろうとしている。これらのうち一つでも当てはまる場合は、一刻も早く24時間対応の動物救急病院を受診してください。こうした神経系や全身の緊急サインは、直ちに処置が必要な状態です。


高齢猫、短頭種、未避妊の雌猫は特に注意が必要です。
7歳以上のシニア猫では、元気がない状態が腎不全・心臓病・腫瘍の初期症状である可能性があり、より早めに動物病院を受診する必要があります。ペルシャやエキゾチック・ショートヘアなどの短頭種は、構造的に呼吸が苦しくなりやすく、元気がない状態が呼吸困難へと発展する恐れがあります。避妊手術前のメス猫は子宮蓄膿症により突然元気を失うことがあるため、最後の発情時期も併せて確認してみてください。


タイのコンケン大学で獣医学を専攻した獣医師で、米国ノースカロライナ州立大学のIVSAプログラムを修了しました。動物病院での臨床経験をもとにペットヘルスケア分野で活動しており、飼い主と獣医師をつなぐデジタル診療環境の構築に取り組んでいます。
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[1] Sherding RG. The Cat: Diseases and Clinical Management, 2nd ed. Churchill Livingstone, 1994.
[2] Dewey CW, da Costa RC. A Practical Guide to Canine and Feline Neurology, 3rd ed. Wiley-Blackwell, 2016.
[3] Little S. The Cat: Clinical Medicine and Management, 2nd ed. Elsevier, 2023.