ファモチジンは、犬や猫の胃酸分泌を抑制するH2ブロッカーです。嘔吐、胃潰瘍、逆流などの症状に用いられますが、必ず獣医師の処方に基づいてご使用ください。

| 項目 | ファモチジン | オメプラゾール | スクラルファート |
|---|---|---|---|
| 系統 | H2ブロッカー | プロトンポンプ阻害薬 | 粘膜保護薬 |
| 作用の仕方 | 胃酸の分泌を減少 | 胃酸の生成を遮断 | 潰瘍部位をコーティング |
| 効果の持続 | 約12時間 | 約24時間 | 約6~8時間 |
| 給与のタイミング | 最初の食事前の空腹時 | 1日1回空腹時 | 空腹時・他の薬と間隔をあける |
| 酸抑制効果 | 普通 | より強い(pH上昇に優れる) | 限定的(コーティングが主) |
実際の処方は、原因疾患と個体の状態によって異なります。

必ず知っておいてほしい注意点
猫にファモチジンを静脈注射で投与すると、まれに血管内溶血(溶血性貧血)が報告されています(de Brito Galvao & Trepanier, J Vet Intern Med 2008)。そのため、猫では静脈投与の際には特に注意が必要です。また、腎機能が低下しているペットでは薬物の排泄が遅くなる可能性があるため、獣医師が用量や投与間隔を調整します。消炎鎮痛剤(NSAIDs)や他の胃腸薬など、併用している薬がある場合は、必ず処方の前に獣医師にお知らせください。人間用の薬局で勝手に購入して与えるのは危険です。

このような場合は、すぐに動物病院へお越しください。
ファモチジンを投与している間に以下の症状が現れた場合は、直ちに動物病院にご連絡ください。黒色便(黒い便)は消化管出血の可能性があり、緊急事態です。嘔吐物に血が混じっている場合や、著しい元気消失・呼吸困難が伴う場合は、投与を中止し、直ちに受診してください。また、誤って複数の錠剤を一度に飲み込んでしまった場合も、飼い主さんの判断に頼らず、直ちに病院にご相談ください。

タイのコンケン大学で獣医学を専攻した獣医師で、米国ノースカロライナ州立大学のIVSAプログラムを修了しました。動物病院での臨床経験をもとにペットヘルスケア分野で活動しており、飼い主と獣医師をつなぐデジタル診療環境の構築に取り組んでいます。
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[1] Plumb's Veterinary Drug Handbook, 10th Edition - Famotidine
[2] de Brito Galvao JF, Trepanier LA. Risk of hemolytic anemia with intravenous administration of famotidine to hospitalized cats. J Vet Intern Med. 2008;22:325-329.
[3] Small Animal Critical Care Medicine, 3rd Edition - Gastrointestinal Pharmacology
[4] The Cat, Clinical Medicine and Management, 2nd Edition - H2 Receptor Antagonists