犬の高血圧の原因や症状、診断基準、治療・管理方法について、飼い主様にもわかりやすくまとめました。腎臓病や内分泌疾患との関連性についてもご確認ください。

| 項目 | 正常 | 境界域 | 高血圧 | 重度高血圧 |
|---|---|---|---|---|
| 収縮期血圧(mmHg) | 140未満 | 140~159 | 160~179 | 180以上 |
| 臓器障害リスク | 最小 | 低い | 中間 | 高い |
| 治療の推奨 | 経過観察 | 原因検査 | 薬物治療の開始 | 直ちに治療 |
ACVIM(米国獣医内科学会)2018年ガイドライン基準

このような症状が見られる場合は、すぐに動物病院へお越しください。
急な失明、網膜出血、繰り返す鼻血、発作、後ろ足への力が入らないなどの症状が現れた場合は、血圧が危険なレベルに達している可能性があります。特にシニア犬でこうした症状が見られる場合は、一刻も早く動物病院で血圧測定と基礎疾患の検査を受ける必要があります。獣医内科学の教科書によれば、収縮期血圧が180mmHgを超えている場合や、標的臓器に損傷の兆候が見られる場合は、直ちに治療的介入が必要です。放置すると、永続的な失明や重度の脳損傷につながる恐れがあります。


高血圧の管理で必ず守ること
血圧降下剤は、自己判断で急に中止せず、必ず獣医師の指示に従って用量を調整してください。服用を忘れた場合は、次の回で2倍の量を与えず、通常の用量で服用してください。定期的な血圧測定と血液検査を行い、薬の反応と腎臓の数値を同時に確認する必要があります。基礎疾患が管理されれば、薬を減量したり中止したりできる場合もありますが、必ず獣医師の判断によって決定します。

タイのコンケン大学で獣医学を専攻した獣医師で、米国ノースカロライナ州立大学のIVSAプログラムを修了しました。動物病院での臨床経験をもとにペットヘルスケア分野で活動しており、飼い主と獣医師をつなぐデジタル診療環境の構築に取り組んでいます。
シェア
[1] Acierno M.J. et al., ACVIM consensus statement: guidelines for the identification, evaluation, and management of systemic hypertension in dogs and cats, J. Vet. Internal Med. 32:1803-1822, 2018
[2] Clinical Medicine of the Dog and Cat, 4th Edition, Chapter on Systemic Hypertension
[3] Textbook of Cardiovascular Medicine in Dogs and Cats, Systemic Hypertension
[4] Small Animal Critical Care Medicine, 3rd Edition, Blood Pressure Substaging