獣医師が処方した療法食、どのように与えればよいのでしょうか?切り替え方法から注意点、給与期間まで、保護者が知っておくべき重要なポイントをまとめました。

| 項目 | 主な適応症 | 核心的な特徴 |
|---|---|---|
| 低脂肪消化器 | IBD、膵炎、脂肪便症 | 脂肪含有量の最小化、膵臓への負担の軽減 |
| 高繊維消化器 | 便秘、過敏性腸、慢性の軟便 | 発酵性・非発酵性繊維の組み合わせ、腸運動の正常化 |
| 消化器回復食 | 術後の回復、食欲不振 | 高カロリー・高タンパク、消化しやすい形態 |
| 加水分解タンパク | 食物アレルギー性腸炎 | タンパク質分子の分解で抗原反応を遮断 |
同じブランドでも詳細なラインが異なる場合があります。必ず獣医師の処方に従って選択してください。

処方食を与えている間に、おやつや他の食べ物を絶対に与えてはいけない理由
処方食は、特定の栄養素の比率を精密に調整した治療食です。おやつや一般的なペットフードを少しでも与えると、そのバランスが崩れて治療効果が低下する可能性があります。特に、食物アレルギー性腸疾患で加水分解タンパク質処方食を使用している場合、処方食以外のタンパク質成分が加わると、抗原回避効果が大きく低下する恐れがあります。加水分解タンパク質は、タンパク質分子を細かく分解して免疫反応を最小限に抑えるように設計された食事ですので、他の食べ物が混ざらないように管理することが非常に重要です。

療法食はどれくらいの期間与えればよいのでしょうか?— 給与期間と終了の基準
処方食の給与期間は、疾患の種類や経過によって異なります。急性の消化器障害では、2~4週間の短期間与えた後、一般的なペットフードに戻すケースが多いです。一方、炎症性腸疾患(IBD)や腎臓病などの慢性疾患では、生涯にわたって処方食が必要になることもあります。自己判断で中止すると症状が再発する可能性があるため、必ず獣医師の再診を受けた上で、終了するかどうかを判断してください。


タイのコンケン大学で獣医学を専攻した獣医師で、米国ノースカロライナ州立大学のIVSAプログラムを修了しました。動物病院での臨床経験をもとにペットヘルスケア分野で活動しており、飼い主と獣医師をつなぐデジタル診療環境の構築に取り組んでいます。
シェア
[1] Fascetti AJ, Delaney SJ. Applied Veterinary Clinical Nutrition, 2nd Ed. Chapter 8: Commercial and Home-Prepared Diets. Wiley-Blackwell, 2017.
[2] Schaer M, Gaschen F. Clinical Medicine of the Dog and Cat, 4th Ed. Section V: Elements of Therapy. CRC Press, 2022.
[3] WSAVA Global Nutrition Committee. WSAVA Nutritional Assessment Guidelines for Dogs and Cats. WSAVA, 2011.