犬の狩猟本能が制御不能なレベルで現れた際の症状や原因、診断・治療法、家庭でのケアのポイントまで、獣医行動医学に基づいてまとめました。狩猟本能の高い品種のお子さんの保護者の方は、ぜひご確認ください。


すぐに動物病院を受診すべき状況
以下のいずれかの状況が一度でもあれば、直ちに動物行動医学の専門家の評価が必要です。人や子どもに追っかけや噛みつきが発生した場合、他のペットに重傷を負わせた場合、保護者がリードで制御しきれないほど力が強い場合、室内で小型のペットを継続的に威嚇している場合などが該当します。病院受診前には、マズルと二重リードによる安全対策をまず行ってください。

狩猟本能が特に強い犬種は、より一層の注意が必要です。
獲物への興味や追跡行動が強く現れやすい犬種では、早期の社会化と継続的な管理が特に重要です。代表的な例としては、狩猟・追跡用に選抜されたサイトハウンドやテリア系、そして追跡傾向のあるボーダーコリーやオーストラリアンシェパードなどの牧羊犬が挙げられます。ただし、同じ犬種でも遺伝的な素因があるからといって、必ずしもその行動が現れるわけではなく、環境や学習も大きく影響します。そのため、こうした犬種は犬のうちから小型動物との管理された接触による社会化を進め、屋外では必ずリードを繋ぐようにすることが安全です。

タイのコンケン大学で獣医学を専攻した獣医師で、米国ノースカロライナ州立大学のIVSAプログラムを修了しました。動物病院での臨床経験をもとにペットヘルスケア分野で活動しており、飼い主と獣医師をつなぐデジタル診療環境の構築に取り組んでいます。
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