犬の心嚢滲出・心嚢圧迫は、心臓の周囲に液体がたまり、心臓機能が低下する急性疾患です。早期の診断と治療が生存を左右します。



心嚢圧迫は命を脅かす緊急事態です。
心臓が圧迫されて心拍が停止する可能性のある急性の状態です。呼吸困難、ショック、眠気、倒れ込みなどの症状が見られた場合は、直ちに動物病院へ搬送してください。遅延すると死亡に至る可能性があるため、飼い主の皆様による迅速な対応が極めて重要です。



特定の犬種では心嚢滲出のリスクが高くなります。
犬における心嚢滲出は、最も一般的な心嚢疾患であり、そのほとんどは腫瘍性または特発性(原因不明)です。腫瘍の中では血管肉腫が心嚢滲出を引き起こす原因として最も多く、心臓基部の腫瘍や間皮腫も原因となります。特定の品種や年齢との関連性は、教科書の根拠のみで断定するのは難しいため、定期的な心臓検診で早期発見することが、治療成功率を高めるための鍵となります。

タイのコンケン大学で獣医学を専攻した獣医師で、米国ノースカロライナ州立大学のIVSAプログラムを修了しました。動物病院での臨床経験をもとにペットヘルスケア分野で活動しており、飼い主と獣医師をつなぐデジタル診療環境の構築に取り組んでいます。
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[1] Clinical Medicine of the Dog and Cat, 4th Ed. 2020, Elsevier
[2] Textbook of Cardiovascular Medicine in Dogs and Cats, 2018, Wiley-Blackwell
[3] Small Animal Critical Care Medicine, 3rd Ed. 2021, Elsevier