猫の尿道閉塞は、24時間以内に命を脅かす泌尿器科の緊急疾患です。排尿困難の兆候、カテーテル留置術、会陰部尿道造設術まで、段階的に整理しました。


🚨 すぐに動物病院の救急外来を受診すべき基準
次のいずれかに該当する場合は、夜間でも24時間対応の動物救急病院へ直ちに向かってください。排尿障害が持続すると、腎臓障害や高カリウム血症による不整脈・循環虚脱が生じ、心停止のリスクが急激に高まります。 • トイレを何度も行ったのに、尿が一滴も出ない場合 • 嘔吐を繰り返し、ぐったりして起き上がれない場合 • 舌や歯ぐきが蒼白または紫がけている場合 • 下腹部が硬く膨らみ、触ると強く嫌がる場合

| 項目 | 尿道カテーテル挿入 | 会陰尿道瘻造設術(PU) |
|---|---|---|
| 適用のタイミング | 初回閉塞または1~2回の再発 | 繰り返す閉塞・尿道の損傷が重い場合 |
| 麻酔の程度 | 鎮静または短時間麻酔 | 全身麻酔+手術 |
| 入院期間 | おおむね数日 | おおむねより長く入院 |
| 再発の可能性 | 食事・環境管理によって変わり、再発は珍しくありません | 手術部位の狭窄以外では非常に低いです |
| 長期の合併症 | 膀胱炎・尿路感染の再発 | 尿路感染のリスク |
具体的な適用は、閉塞の程度・腎臓の数値・再発回数に応じて獣医師が決めます。

再発リスクが高い子たち
次の条件に該当するオスの猫は、生涯にわたる管理が必要です。保護者の方が観察日記を継続的に記録しておけば、次の閉塞の兆候を早期に発見できます。 • 過去に同様の閉塞を繰り返したことがある子 • 肥満、室内での単独生活、多頭飼育によるストレスが高い環境 • ドライフードのみを与えており、普段ほとんど水を飲まない食習慣 • 去勢済みのオスで、泌尿器症状を経験したことがある場合

タイのコンケン大学で獣医学を専攻した獣医師で、米国ノースカロライナ州立大学のIVSAプログラムを修了しました。動物病院での臨床経験をもとにペットヘルスケア分野で活動しており、飼い主と獣医師をつなぐデジタル診療環境の構築に取り組んでいます。
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[1] Drobatz, K. J. et al., Feline Emergency and Critical Care Medicine, 2nd Ed, Wiley-Blackwell, 2022 — Ch. Urologic Emergencies; Ch. Emergency Urinary Surgery
[2] Creedon, J. M. B., Davis, H., Advanced Monitoring for Small Animal Emergency and Critical Care, 2nd Ed, Wiley-Blackwell, 2023 — Urinary Catheterization in the Male Cat
[3] Mathews, K. A. et al., Veterinary Emergency and Critical Care Procedures, 3rd Ed, Wiley-Blackwell, 2021 — Feline Urethral Catheterization
[4] Tilley, L. P., Smith, F. W. K., The Veterinary Workbook of Small Animal Clinical Cases — Case 19: Urinary Tract Obstruction