猫のマダニ媒介感染症は、マダニの咬傷によって感染するさまざまな疾患の総称で、発熱、貧血、皮膚反応など多様な症状が現れることがあります。早期の診断と適切な治療が重要です。



すぐに病院を受診すべき症状
猫に強い発熱、呼吸困難、出血性斑点、血尿、昏睡状態が見られる場合は、直ちに動物病院を受診してください。これらはマダニ媒介疾患が深刻な合併症を引き起こしている兆候であり、命に関わる可能性があります。特に貧血が重度の場合や血小板数が急激に低下している場合は、輸血治療が必要になることがあります。早期の診断と治療は生存率を大幅に高めるため、こうした症状が疑われる場合は速やかに獣医師にご相談ください。



品種別の注意点と再発予防
マダニ媒介疾患は特定の品種に限定されるものではなく、マダニが多い屋外に頻繁に出る猫の方がリスクが高くなります。実際、PCR検査で診断された猫の多くは外出経験があり、性別や品種による発症の差は明確ではありません。また、治療後も病原体が体内に低レベルで潜伏する可能性があるため、定期的な健康診断とマダニ対策が不可欠です。再発の有無を確認するため、治療終了後も獣医師と相談して追跡血液検査を受けることが推奨されます。予防は日常の習慣として定着させるべきであり、飼い主の意識が最も重要な役割を果たします。

タイのコンケン大学で獣医学を専攻した獣医師で、米国ノースカロライナ州立大学のIVSAプログラムを修了しました。動物病院での臨床経験をもとにペットヘルスケア分野で活動しており、飼い主と獣医師をつなぐデジタル診療環境の構築に取り組んでいます。
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[1] BSAVA Manual of Canine and Feline Dermatology, 4th Ed. British Small Animal Veterinary Association, 2023.
[2] Principles and Practices of Canine and Feline Clinical Parasitic Diseases. Wiley-Blackwell, 2021.
[3] Fipronil-based ectoparasiticides in cats: Safety and efficacy in tick prevention. Journal of Feline Medicine and Surgery, 2022.