犬に処方食が必要な時期と、疾患別に適した種類をひと目でわかるようにまとめました。腎臓・肝臓・消化器・アレルギー・尿路結石・関節などのカテゴリーごとに、選び方の基準と注意点をお伝えします。

| 項目 | 中心となる調整栄養素 | 主な効果 |
|---|---|---|
| 慢性腎臓病 | リン制限・高品質タンパク質 | 腎臓の負担軽減・進行の遅延 |
| 肝臓疾患 | 低銅・中タンパク | アンモニア負担の緩和 |
| 胃腸管・膵炎 | 低脂肪・高消化率 | 下痢・嘔吐・腹痛の緩和 |
| 尿路結石 | pH・ミネラルの調整 | 結石の溶解・再発予防 |
| 食物アレルギー | 加水分解タンパク質 | 免疫反応の回避 |
| 肥満・関節 | 低カロリー・高繊維+関節成分 | 体重減少・関節負担↓ |
療法食の分類はブランドごとに名称が異なります。獣医師と一緒に、うちの子の診断に合ったラインを選ぶ必要があります。



自己判断で開始や中断を行うのは危険です。
処方食は医療目的のフードですので、ご自身で判断して与え始めることや中断することは危険です。腎臓の数値が正常な犬に腎臓用の処方食を長期間与えると、タンパク質不足や筋肉量の減少を引き起こす可能性があります。また、加水分解型の処方食を勝手に中止すると、食事試験の結果が台無しになり、アレルギーの診断自体が難しくなってしまいます。処方食の開始、中断、変更は必ず獣医師にご相談ください。

タイのコンケン大学で獣医学を専攻した獣医師で、米国ノースカロライナ州立大学のIVSAプログラムを修了しました。動物病院での臨床経験をもとにペットヘルスケア分野で活動しており、飼い主と獣医師をつなぐデジタル診療環境の構築に取り組んでいます。
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[1] Fascetti AJ, Delaney SJ. Applied Veterinary Clinical Nutrition, 2nd Ed. Wiley-Blackwell, 2024.
[2] Hand MS, Thatcher CD, Remillard RL, et al. Small Animal Clinical Nutrition, 5th Ed. Mark Morris Institute, 2010.
[3] Schaer M, Gaschen F. Clinical Medicine of the Dog and Cat, 4th Ed. CRC Press, 2024.