犬のマダニ媒介感染症は、マダニに刺されることで発症する感染症であり、予防と早期発見が重要です。飼い主の方が知っておくべき重要な情報を総合的にご紹介します。



すぐに動物病院を受診すべきサイン
突然の倒れ込み、呼吸困難、重度の貧血(唇の青ざめ)、血尿、40度以上の高熱が持続する場合は、直ちに動物病院を受診してください。これらの症状は命に関わる重篤な状態であるため、マダニに咬まれた後1~3週間以内に現れた場合は必ず検査を受けてください。



| 項目 | 効果の持続期間 | 使用方法 | 注意事項 |
|---|---|---|---|
| スポットオン(フィプロニル系) | 4週間 | 皮膚に直接滴下する | 猫への使用は禁止。一部のマダニの種に対しては効果が限定的な場合があります |
| 首輪(フルララネル) | 3か月 | 首に装着する | 水遊びの後は効果が低下する可能性があります。製品の性能はマダニの種類によって異なります |
| 経口薬(モキシデクチン) | 1か月 | おやつのように食べさせる | フードと一緒に服用すると吸収が低下する可能性があります。服用時は水分の摂取を推奨します |
フィプロニル系の製品はノミに効果的ですが、マダニ予防効果は限定的で、世界的にさまざまなマダニの種に高い効果を持つ製品(例:フルララネル、モキシデクチン)が推奨されています。猫に使用すると中毒の危険があるため、必ず分けて使用してください。
注意事項と禁忌事項
フィプロニル成分を含む製品は、猫に使用すると重度の中毒を引き起こす可能性があります。わんちゃんとねこちゃんが一緒に暮らしているご家庭では、必ず製品を分けて保管し、使用後は手をきれいに洗いましょう。また、薬物に過敏な反応を示すわんちゃんの場合は、使用前に必ず獣医師にご相談ください。

タイのコンケン大学で獣医学を専攻した獣医師で、米国ノースカロライナ州立大学のIVSAプログラムを修了しました。動物病院での臨床経験をもとにペットヘルスケア分野で活動しており、飼い主と獣医師をつなぐデジタル診療環境の構築に取り組んでいます。
シェア
[1] BSAVA Manual of Canine and Feline Dermatology, 4th Ed. British Small Animal Veterinary Association, 2023.
[2] Principles and Practices of Canine and Feline Clinical Parasitic Diseases. Wiley-Blackwell, 2018.
[3] Fipronil-based spot-on products for tick prevention in dogs: Efficacy and safety evaluation. Veterinary Parasitology, 2021, 295, 109456.