犬の下痢時に胃腸への負担を軽減しつつ、回復を促すチキンブレスト、カボチャ、白米ご飯などの家庭で作れる回復食5選を、獣医学的な根拠に基づいてまとめました。




| 項目 | 鶏むね肉 | かぼちゃ | 白米ご飯 | さつまいも | プレーンヨーグルト |
|---|---|---|---|---|---|
| 役割 | タンパク質の供給 | やわらかい食物繊維(補助) | 炭水化物・水分 | かぼちゃの代替(補助) | プロバイオティクスの補助 |
| 推奨量 | 食事量の50% | 食事量の20% | 食事量の30% | 10~15% | 小さじ1杯/日 |
| 注意対象 | 家禽アレルギー | 糖分に敏感 | 玄米・雑穀は禁止 | 糖尿病・膵炎 | 乳糖不耐症 |
| 給餌期間 | 1~3日 | 1~3日 | 1~3日 | 1~2日 | 補助用に1~5日 |
体重・基礎疾患に応じて量の調整が必要です。かぼちゃ・さつまいもは教科書が直接推奨する中心的な食材ではなく補助的な食事なので少量だけ使い、24時間以内に改善しなければ診察を優先してください。
回復食を与える際に絶対に避けるべき食べ物
回復期には、次のような食べ物は症状を悪化させる可能性があります。 - 牛乳: ラクトース(乳糖)が下痢をさらに悪化させます。 - 脂の多い肉・皮: 膵臓を刺激し、嘔吐を伴うことがあります。 - 玉ねぎ・ニンニク・ネギ: 赤血球を損傷し、貧血のリスクがあります。 - ブドウ・レーズン: 急性腎不全のリスクがあります。 - キシリトールを含む食品: 低血糖や肝臓障害のリスクがあります。 - 人間用の調味料: 塩・醤油・香辛料はすべて禁止です。回復期の食事は「水で茹でた食材+無塩」が基本原則です。
すぐに動物病院を受診すべきサイン
次のいずれかに該当する場合は、回復食を与える前にまず診療が必要です。①血便や黒くタール状の便 ②12時間以上嘔吐を伴う ③24時間以上下痢が持続する、または1日5回以上 ④歯ぐきが蒼白または灰色を呈している ⑤無気力、立位が不安定 ⑥生後4ヶ月以下の犬の急性下痢(パルボウイルス疑い)⑦ワクチン未接種犬の急性血便・嘔吐。犬は脱水が急速に進むため、自己処置よりも迅速な輸液や薬物治療の方が安全です。

タイのコンケン大学で獣医学を専攻した獣医師で、米国ノースカロライナ州立大学のIVSAプログラムを修了しました。動物病院での臨床経験をもとにペットヘルスケア分野で活動しており、飼い主と獣医師をつなぐデジタル診療環境の構築に取り組んでいます。
シェア
[1] Clinical Medicine of the Dog and Cat, 4th Ed — Chapter 9 Digestive Diseases
[2] 100 Top Consultations in Small Animal General Practice — Section 4 Gastrointestinal
[3] The Dog Care Handbook — Things I Wish My Vet Had Told Me