犬が子供を怖がったり避けたりする理由と、獣医行動学に基づいた体系的な慣れさせ方のトレーニング方法をご紹介します。


このような行動は絶対に禁止です。
犬が怖がっているのに、「慣れさせよう」と無理やり子供の方へ引きずり寄せることや、子供に直接おやつを渡させることは、状況を悪化させるだけです。犬の逃げ道が塞がれた状態で恐怖が限界を超えると、防衛的な噛みつき行動に発展する可能性があります。唸り声を叱ることも禁物です。警告サインを消し去ってしまうと、次の段階である噛みつき行動に直接進んでしまうことになります。
| 項目 | 成功トレーニング | 失敗トレーニング |
|---|---|---|
| 距離 | 吠える前の安全な距離を保つ | 無理に近づきすぎる |
| 報酬のタイミング | 子どもを見た直後1秒以内 | 子どもがいなくなった後 |
| 暴露時間 | 短く(1〜3分)を複数回 | 一度に長く |
| 子どもの役割 | 静かに通り過ぎる | 犬を触る・呼ぶ |
| 犬の状態 | おやつを食べる余裕がある | おやつ拒否・ハアハアする |
おやつを拒否する瞬間が、恐怖の閾値を超えたサインです

専門的なご相談が必要な場合
犬が歯をむき出しにして吠えたり、飛びかかったりするような攻撃的な行動が見られた場合は、一人で対処しようとするのではなく、動物行動学の専門医や公認の犬の行動訓練士(CPDTなど)に相談してください。場合によっては、行動修正訓練と並行して薬物補助療法を行うことで、より効果的な改善が期待できます。薬の使用するかどうか、種類、用量は、必ず獣医師が犬の個々の状態を評価した上で決定します。


タイのコンケン大学で獣医学を専攻した獣医師で、米国ノースカロライナ州立大学のIVSAプログラムを修了しました。動物病院での臨床経験をもとにペットヘルスケア分野で活動しており、飼い主と獣医師をつなぐデジタル診療環境の構築に取り組んでいます。
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[1] Lord, M.S., Casey, R.A., Kinsman, R.H. et al. (2020). Owner perception of problem behaviours in dogs aged 6 and 9-months. Applied Animal Behaviour Science 232: 105147.
[3] Horwitz, D.F. & Mills, D.S., BSAVA Manual of Canine and Feline Behavioural Medicine, 2nd Edition
[4] Landsberg, G., Hunthausen, W., Ackerman, L., Behavior Problems of the Dog and Cat, 3rd Edition