犬用の家庭向け低強度レーザー治療器は、10W未満の低出力光線を用いて痛みを和らげ、組織の回復を助ける補助的な医療機器です。ここで最も重要なのは、「獣医師の診断を受けた上で補助ツールとして使用する」という前提条件です。

購入・使用前に必ず確認してください
家庭用低強度レーザー治療器は補助的なツールであり、診断や治療を代替するものではありません。必ず獣医師の診断を受け、照射部位・時間・頻度を処方された上でご使用ください。特に腫瘍部位、甲状腺・成長板・妊娠中の子宮の上、および目の直接照射は絶対に避けてください。保護者様と犬の両方が保護メガネを着用することは必須です。

| 項目 | 重要ポイント |
|---|---|
| 機器の性格 | 痛み・炎症の緩和をうたう補助療法で、根拠は限定的 |
| 注意 | 誇大広告に注意、原因が分からないまま自己治療に頼らない |
| 安全 | 目の保護は必須、腫瘍部位など禁忌があります |
| 優先順位 | 跛行・痛みはまず診断を受け、原因治療が優先 |
| 相談 | 使用部位・方法は獣医師の指導のもとで、改善がなければ再診 |
特定の製品・病院をおすすめする表ではなく、獣医師に相談する際に参考にする基準です。治療・検査の判断は、必ず診察を通じて獣医師と一緒に行ってください。

安全な使用時間と頻度
家庭用低強度レーザーは、照射部位・時間・頻度を必ず獣医師の処方に基づいて設定してください。教科書的には毎日照射する方法が比較的有益であるという報告もありますが、適切な回数・時間・照射量は機器や状態によって異なり、一律に定めることは困難です。したがって、獣医師の処方以外で独断で回数や時間を増やさないでください。使用中に皮膚が温かくなる程度は正常ですが、熱くなったり、犬が回避のサインを示したりした場合は、すぐに中止してください。


タイのコンケン大学で獣医学を専攻した獣医師で、米国ノースカロライナ州立大学のIVSAプログラムを修了しました。動物病院での臨床経験をもとにペットヘルスケア分野で活動しており、飼い主と獣医師をつなぐデジタル診療環境の構築に取り組んでいます。
シェア
[1] Buote, N.J. (Ed.) (2024). Low Level Laser, Photobiomodulation and Electromagnetics for Wound Therapy. In: Techniques in Small Animal Wound Management, 1st Edition. Wiley.
[2] Enwemeka, C.S., Parker, J.C., Dowdy, D.S. et al. (2004). The efficacy of low power lasers in tissue repair and pain control: a meta-analysis study. Photomedicine and Laser Surgery 22: 323–329.
[3] Leal Junior, E.C., Lopes-Martins, R.A., Frigo, L. et al. (2010). Effects of low level laser therapy (LLLT) in the development of exercise induced skeletal muscle fatigue and changes in biochemical markers related to post exercise recovery. Journal of Orthopaedic & Sports Physical Therapy 40: 524–532.
[4] Grimm, K.A., Lamont, L.A., Tranquilli, W.J. et al. (Eds.) (2024). Small Animal Anesthesia and Pain Management: A Color Handbook, 3rd Edition. CRC Press.