犬の車に対する恐怖と車酔いは原因が異なるため、それぞれ別々にアプローチする必要があります。脱感作訓練、フェロモン製品、獣医師が処方する抗嘔吐薬まで、効果的な管理方法とおすすめ製品の選び方をまとめました。

このような症状が見られる場合は、まず動物病院を受診してください。
嘔吐が2回以上繰り返される場合や、脱水症状(歯茎の乾燥、皮膚の弾力低下)が見られる場合は、すぐに動物病院へお越しください。極度の恐怖から自傷行為(ケージの破損、肉球からの出血)が見られる場合や、パニック状態が繰り返される場合は、行動専門の獣医師にご相談ください。



| 項目 | 主な対象 | 効果の始まり | 処方の要否 |
|---|---|---|---|
| 脱感作トレーニング | 恐怖が中心 | 2〜4週間後 | 不要 |
| フェロモンスプレー | 軽い恐怖 | 30分前 | 不要 |
| カーミングおやつ・サプリメント | 軽い不安 | 30〜60分前 | 不要 |
| 獣医師処方の制吐剤 | 乗り物酔いが中心 | 2時間前 | 必要 |
| 抗不安薬 | 強い恐怖 | 獣医師に相談 | 必要 |
症状が2つ以上重なる場合は、獣医師とともに複合的な管理計画を立てましょう
小型犬・短頭種・高齢犬はより細やかにケアしましょう
マルチーズやチワワなどの小型犬は、心理的な恐怖反応が強く現れやすい傾向があります。フレンチブルドッグやパグなどの短頭種は、呼吸器の構造上、移動によるストレスがたまりやすくなります。また、シニア犬の場合は、以前はよく耐えていたのに突然、乗り物酔いや恐怖感が強くなることもありますので、症状が悪化したら必ず獣医師にご相談ください。

タイのコンケン大学で獣医学を専攻した獣医師で、米国ノースカロライナ州立大学のIVSAプログラムを修了しました。動物病院での臨床経験をもとにペットヘルスケア分野で活動しており、飼い主と獣医師をつなぐデジタル診療環境の構築に取り組んでいます。
シェア
[1] Hammerle M. et al., Veterinary Guide to Preventing Behavior Problems in Dogs and Cats, Wiley-Blackwell, 2023, Chapter 9 (Car Ride Anxiety)
[2] Korpivaara M., Laapas K., Huhtinen M. et al., Dexmedetomidine oromucosal gel for noise-associated acute anxiety and fear in dogs, Veterinary Record, 2017, 180(14):356
[3] Pratsch L. et al., Carrier training cats reduces stress on transport to a veterinary practice, Applied Animal Behaviour Science, 2018